虫歯や歯周病などの疾患が、口腔内に見られないのに歯が痛むことがあります。このような歯や歯周組織に異常が見られないにもかかわらず、歯に痛みを感じる状態を「非歯原性歯痛」といいます。日本口腔顔面痛学会のガイドラインでは、非歯原性歯痛の原因を次の8つに分類しています。 筋・筋膜性歯痛 筋・筋膜性歯痛は、非歯原性歯痛の原因としてもっとも多く、食べ物を噛むときの筋肉である咀嚼筋や、首の筋肉と、これらの筋肉を覆う筋膜が疲労してしまうことが原因で起こる関連痛です。関連痛とは、痛みの原因が生じた部位とは異なる場所に感じら ...